久しぶりに……！ - うらかたブログ

管理で入っているホールで、このたび本当に久しぶりに、観客が入った公演が開催されました。

地元の高校の吹奏楽部の演奏会です。

改めて計算してみると、4か月以上もお客さんを入れた催しが行われていなかったことになります。

この期間中、機材の清掃や保守などに連日明け暮れ、普段なかなか手が回らないような作業までも行うことができて、機器の整備も随分と行き届いた状況になってきたわけですが、とはいえ、わたしたち舞台裏方は、本番を行うことに最も喜びを感じるもの。

つい先月までは、行事予定表に載っていた公演が、ひとつ、またひとつと、櫛の歯が欠けるように中止となってリストから消えていくばかり。

「あー、あれも中止、これも中止か…」

と、ただただ出てくるのはため息、の状況でした。

それが、先月末あたりから中止の連絡が入らなくなってきて、公演の主催者との事前打ち合わせも、こちらも数か月ぶりに行われ、いよいよ本番が開催されるゾ、という気運が高まってきたのでした。

そして文字通り、指折り数えて待った公演当日は、年甲斐もなく緊張した朝でした。

というのも、本番公演からずっと離れていた、ということに加え、みなさまもご存じのとおり、劇場ホールの感染症対策として観客数の制限や、演奏者同士の距離の確保、機器の消毒などさまざまな条件があり、実際に舞台上でやってみないと想定とおりいくのかどうか未知数の部分が多かったことがあります。

とはいえ、連日静かだったホールロビーにも、この朝は吹奏楽部の生徒達が集まって活気があり、やはりホールの存在意義というものは、賑わいがあってこそ、と強く感じました。

そしていよいよ迎えた演奏会の本番、客席に入場できるのは部員の家族限定となっていたので、入場者数はおそらく200人にも満たなかったと思いますが、曲ごとに沸き起こる熱い拍手は、ホール全体を包みこんでいました。

私たち舞台の裏方も、ステージ上で演奏できた喜びに溢れた出演者のみなさんと、それを客席で見守る家族の温かさを感じ、また数か月振りの公演を、無事に終えることができた喜びをかみしめることができたのでした。

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